トッケイヤモリを飼育してみたいなあ。
でも、飼育方法が分からない・・・。
どんな鳴き声?
寿命な何年なの?
値段は?
どんなケージがいいのかな?
餌は何を与えるの?
飼育に必要な物は何?
飼育に関する注意点は何?
こんな悩みを解決します。
それでは、トッケイヤモリの紹介から解説していきますね。
トッケイヤモリの紹介・鳴き声?寿命?値段?
- 和名:トッケイヤモリ
- 学名:Gekko gecko
- 爬虫網:有鱗目:ヤモリ科:ヤモリ属
- 分布:インド・インドネシア・タイ・カンボジア・中華人民共和国・ネパールなど東南アジアから東アジアとかなり広域に分布している。日本には生息していません。夜行性で樹上性。
- 体長:20㎝~30㎝(自然界では35㎝以上になる個体もいる)
- 体色:薄い青地に橙色の斑点がある美しいヤモリ。
- 生息場所:森林から農耕地と広範囲に生息。
- 食性:肉食(昆虫や小型の哺乳類など口に入るサイズの動く生き物は何でも捕食する。)
- 性格:つかもうとすると噛みついてくる荒い個体が多い。
- どんな鳴き声?:ケケケケケと鳴いた後、名前の由来であるトッケイ トッケイ(私にはあっほう あっほうと聞こえる)と鳴く。
- 寿命は何年?:平均で5年。
- 値段は?:約6,000円~20,000円。
トッケイヤモリの飼育方法
- 用意する物:飼育ケージ・紫外線LEDライト・隠れ家・水入れ・餌入れ・保温器具・爬虫類用ピンセット・霧吹き・餌虫・カルシウム剤。
- 日光浴は必要か?飼育ケースの置き場所は?:ヤモリは夜行性なので、日光浴は不要とする記事を見ますが、日光浴ができないと、クル病になる確率が高くなります。しかし、日の当たる場所に放置するとケース内が高温になりヤモリが危険な状態になってしまいます。飼育ケースは直射日光の当たらない場所で、紫外線ライトを照射し飼育しましょう。
- 床材:ヤモリは、壁面での生活がほとんどなので、床材は基本不要です。もし床材を敷くのであれば、キッチンペーパーかペットシーツ、ヤシガラチップ、ソイルなど土っぽくない床材を敷きましょう。理由は、ヤモリの足には非常に細かい毛が有り壁にひっつくことができます。その足に土が付くと壁を登りにくくなってしまうからです。
- 飼育温度:25℃~28℃前後。
- 湿度:60%~70%程度。
- 餌を与える頻度:2日に1回、ピンセットで与えましょう。餌付いてない場合は、壁面に取り付ける餌入れに餌虫を入れるようにしましょう。餌虫をケージに放しっぱなしにすると、コオロギがヤモリの体をかじったり、床材を餌と一緒に食べてしまうのを防ぐためです。
- 水やり:一日一回霧吹きで壁面に水を吹きかけて下さい。水滴を舐めます。
- トッケイヤモリがかかりやすい病気:クル病(カルシウム不足によって骨が軟化する病気、紫外線照射とカルシウムを与えることにより予防できる。)・黒化(体調が悪い時に発症します。温度、湿度など、ストレスとなる要因を見つける必要があります。)・脱皮不全(病気ではないのですが、注意が必要です。脱皮できずに古い皮が残ると皮膚が壊死してしまいます。27℃~29℃程度のぬるま湯につけ、皮がふやけたらそっと剥がしてあげましょう。)・脱水症状(水分不足により脱水にならないよう、壁面に水を毎日霧吹きしてあげましょう。)
トッケイヤモリの飼育に関する注意点
- 日光浴に直射日光は危険!トッケイヤモリを日光浴させようと日の当たる場所にケースを置かないようにしましょう。ケース内が高温になり危険です。
- 足に土が付着すると壁を登りにくくなる!ヤモリの足には非常に細かい毛が有り壁にひっつくことができます。その足に土が付くと壁を登ることが困難になってしまいストレスの原因になってしまいます。床材を敷く場合は、足に付着しない床材を使用しましょう。
- 無加温で飼育しない!大型のヤモリだからと、寒い季節にヒーターも使わず飼育しないようにして下さい。必ずヒーターで保温しましょう。ヒーターが無い場合は、エアコンで部屋を暖かくしてあげましょう。
- 冬は乾燥に注意!乾燥した状態で脱皮をすると、脱皮不全(脱皮に失敗し体に皮が残ってしまう状態)になる効能性が高くなります。霧吹きや水入れを設置し、床材を湿らせて湿度を確保して下さい。
- 高さの低いケージで飼育しない!壁面を移動し木にも登ります。あまり地上に降りて生活しない習性から、高さのあるケージ(60㎝以上を推奨します。)で飼育することをおすすめします。
- 自然界の虫を餌にしない!自然界にいる虫たちは、除草剤や消毒を含んだ植物を食べている可能性がある。また、寄生虫がいたり、ダニが付いていることもあります。絶対与えないで下さい。
- 餌虫に与える餌にも注意が必要!餌用コオロギ・ゴキブリに、玉ねぎ・ニラ・にんにくなど刺激物を含んだ餌を与えると、間接的にヤモリが摂取することになり危険です。
- カルシウム不足!カルシウムが不足するとヤモリは骨が軟化してしまいます。この症状をクル病と言います。
- カルシウムの取りすぎに注意!カルシウムも与えすぎは良くありません。1・2回おきに餌虫にダスティングして与えましょう。
- リンの取りすぎにも注意!リンの取りすぎはカルシウムの吸収の妨げになります。リンは餌用コオロギやゴキブリに含まれているため、リンの含まれていないカルシウム剤をおすすめします。
- ヤモリに日光浴が必要ないは微妙!ヤモリも他の爬虫類同様カルシウムの吸収にはビタミンDが必要です。そのビタミンDを生成するために紫外線UVBに当たる必要があると思います。が、残念なことにUVBはガラスやアクリルなどを透過できません。ケージ内で直接照射するか、ケージ上部がメッシュになっているケージでメッシュ越しに使用しましょう。
- 隠れ家が無いとストレス!ストレス軽減のため、ケージの中にトッケイヤモリが身を隠せるよう、コルク樹皮などのシェルターを入れてあげましょう。何もない状態で飼育しないこと。
- 結構性格が荒い!つかもうとすると噛んでくる。歯が鋭いので、噛まれると流血します。あまり手でつかまない方が良いのですが、どうしてもという場合は皮手袋でつかむようにして下さい。
- 複数飼育は向かない!縄張り意識が強く、多頭飼育は向いていません。繁殖させる場合以外は、単独飼育がベストです。
以上がトッケイヤモリの飼育に関する注意点です。飼育する前に必要な知識を身に着けてから飼育しましょう。
トッケイヤモリのケージは何がいいの?
トッケイヤモリの生態は、壁面や樹上での生活がほとんどで、地上を移動することは少ない。
よって、上下に移動する習性から、ケージは高さ(ケージの高さは600㎜以上がおすすめ)のあるものが良いでしょう。
高さがあることからメンテナンス性を考慮し、前面が扉になっているケージをおすすめします。
おすすめケージ エキゾテラ グラステラリウム4560
トッケイヤモリのケージはグラステラリウム4560がおすすめ。
他にもいろいろなケージがありますが、高さが600㎜以上になると探してもなかなかありません。よって、グラステラリウム4560が市販品では一番おすすめです。
サイズW495×D500×H630mm
ガラス製で強度があり、前面が開くので、普段のメンテナンスが非常に楽。ケージの高さが630㎜とでかくて迫力満点。
エキゾテラ グラステラリウム4560を見てみる。☟
グラステラリウム4560の幅がちょっと広すぎるかな?と感じる方は、グラステラリウム3060はいかがでしょうか?
高さは変わらず幅が31.5㎝とスリムなので、場所を取らないので良いですよ。
グラステラリウム3060を見てみる。☟
トッケイヤモリの餌は何?
トッケイヤモリの餌は昆虫が中心となります。
餌用コオロギ、餌用ゴキブリをおすすめします。
また、昆虫のみではカルシウム不足でクル病になります。餌虫にカルシム剤をまぶして与えましょう。
餌用コオロギ
ヨーロッパイエコオロギ・フタホシコオロギが主に流通しています。
デメリットは、鳴くのでうるさい。あと、すぐ死にます。放置して腐敗すると結構臭い。
ヨーロッパイエコオロギ
フタホシコオロギ
餌用ゴキブリ
レッドローチ
小型で動きが速く、床材に潜らないので生体の反応が良い餌です。
つるつるの垂直の壁を登ることができないので脱走も心配ないのがメリットです。
一方デメリットは独特の匂いで、部屋中が悪臭レベルの臭いで充満します。コオロギとは違った、足臭いにおいと油臭いにおいをたした何とも言えない臭いです。
デュビア
小さいサイズから大きいサイズまで手に入り、レッドローチと同じく壁は登れません。さらに匂いも少なく優良な餌です。
一方デメリットは動きがゆっくりで生体がデュビアに気付かないことが有る。また、床材に潜るので、どこにいるか分からなくなってしまいます。
私はメスと比べればまだ動きが速いオスのデュビアを餌にして、メスは繁殖用にしています。さらにデュビアはお腹で孵化し子供を産むので勝手に増えます。見た目はオスはゴキブリですが、メスや幼体は羽が無く大きいダンゴムシみたいなのでまだ触るのに抵抗は少ないかもしれません。
一番臭わないほうですが、水分の多い野菜や動物性の餌を多めに与えたり、暑い時期は死骸を放置すると悪臭がします。やはり生き物なので臭いはします。
カルシウムパウダー
飼育下の爬虫類・両生類にもっとも不足がちなのはカルシウムです。
カルシウムが不足するとヤモリは骨が軟化してしまいます。
また、カルシウムを吸収するために紫外線(UVB)に当たり体内にビタミンDを生成する必要があるので、先ほど紹介したLED UVA・UVBライトを併用してカルシウムを与えて下さい。
カルシウムも与えすぎは良くありません。1・2回おきに与えましょう。
あと、リンとのバランスも重要です。リンの取りすぎはカルシウムの吸収の妨げになります。リンは餌用コオロギやゴキブリに含まれているため、リンの含まれていないカルシウム剤をおすすめします。
トッケイヤモリの飼育に必要な物
飼育に必要な物は他に、紫外線ライト・隠れ家(シェルター)・餌入れ・水入れ・保温器具・爬虫類ピンセット・霧吹きです。
ではそれぞれ紹介していきます。
UVA/UVB(紫外線A波/紫外線B波)が出るLEDライト
ネットで検索すると、ヤモリは夜行性なので日光浴は必要無いと紹介されていますが、ヤモリは日光浴が少し必要です。
なぜかと言うと、日光浴をしないと飼育下ではクル病になる可能性があるからです。
※クル病とは:カルシウム不足により骨が柔らかくなってしまう病気。カルシウムを与えなかったり、カルシウムの吸収に必要なビタミンDが不足すると体内のカルシウム吸収量が少なくなってしまう。それを補うために骨のカルシウムが使われ骨が柔らかくなってしまうのです。
※注意1:日光浴をさせようと直射日光の当たる場所にケースを置かないで下さい。自然界のヤモリは自由に場所を移動できますが、限られた飼育環境では、ケース内が高温になっても逃げることができません。ヤモリが危険な状態になってしまいます。
※注意2:カルシウムの吸収にはビタミンDが必要です。そのビタミンDを生成するために紫外線UVBに当たる必要がありますが、残念なことにUVBはガラスやアクリルなどを透過できません。ケージ内で直接照射するか、ケージ上部がメッシュになっているケージでメッシュ越しに使用しましょう。
必ずUVA・UVBが照射でき、安全のため熱くならないLEDライトをセットしましょう。
Amazon 爬虫類・両生類用UVA・UVBライト全ての検索結果を見てみる。隠れ家(シェルター)
ヤモリは日中、物陰や隙間に隠れています。
落ち着く場所を作ってあげましょう。
床材
トッケイヤモリはほとんど床に降りて来ません。よって、飼育者の好みでOKです。
糞の掃除が楽なのは、キッチンペーパーやペットシーツなど、ササっと交換できるものをおすすめします。
冬場の乾燥する季節は、ヤシガラチップを水で湿らせてあげると湿度確保に役立ちますよ。
餌入れ・水入れ
餌虫を放し飼い状態でもいいですが、ケージの中をうろつくのが嫌な方は、餌虫用の餌入れがあるので紹介しますね。
ヤモリの水分補給は、霧吹きで壁面に吹きかければ舐めてくれますが、万が一のために水入れも入れておくと良いでしょう。湿度確保にも役立ちます。
保温器具
トッケイヤモリの最適温度は、25℃前後。
冬場はパネルヒーターとサーモスタットで温度調整しましょう。
夏は、エアコンで25℃に設定する必要があります。
〇保温器具はエキゾテラケージ専用、ケージ上部に乗せるだけ、エキゾテラ ヒーティングトップMを推奨します。
ヒーティングトップMを見てみる。☟
〇サーモスタット推奨品はこちら。ヒーティングトップと同メーカーで相性抜群。エキゾテラ イージーグローサーモ。
爬虫類用ピンセット
爬虫類用に販売されている長いピンセット、これは餌やりやメンテナンスに便利です。一本は用意しましょう。
霧吹き
トッケイヤモリは、霧吹きで壁に水を吹きかけるとペロペロ舐めてくれます。
小さい霧吹きを用意しましょう。
まとめ
トッケイヤモリは、大型でとても美しく魅力的なヤモリです。
他のヤモリより大型になるので、高さのあるケージが必要になり。気性が荒く、他のヤモリと比べると扱いにくいヤモリになりますが、それも魅力の1つではないでしょうか。
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