
クツワムシを捕まえたけれど、「何を食べるの?」「どうやって飼育するの?」「どんな鳴き声?」「キリギリスと何が違うの?」と疑問に思っていませんか?
クツワムシは、夏から秋にかけて見られる大型のキリギリスの仲間で、夜になると「ガチャガチャガチャ……」と大きな声で鳴くことで知られています。
飼育する場合は、大きめの飼育ケースを用意し、クズの葉などの餌を与えて管理します。
クツワムシは体長50~55mmほどになる大型の昆虫なので、飼育ケースはできるだけ余裕のあるものがおすすめです。
また、クツワムシは複数で飼育すると翅をかじることがあるため、基本的には単独飼育のほうが管理しやすいでしょう。
この記事では、クツワムシの飼育方法を中心に、餌・鳴き声・大きさ・寿命・オスとメスの見分け方・キリギリスとの違い・飼育に必要な用品まで、初心者にも分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- クツワムシの飼育ケース・床材など必要な用品
- クツワムシの飼育方法
- クツワムシは何を食べるのか
- クツワムシにおすすめの餌
- クツワムシの鳴き声と音量
- クツワムシの大きさ・寿命
- クツワムシのオスとメスの見分け方
- クツワムシとキリギリスの違い
クツワムシの紹介
クツワムシは、夏から秋にかけて草むらなどで見られる大型のキリギリスの仲間です。
夜になると「ガチャガチャガチャ……」と大きな声で鳴くため、姿を見つける前に鳴き声でクツワムシの存在に気づくこともあります。
体が大きく、翅も幅広いため、キリギリスの仲間の中でも比較的大型で存在感のある昆虫です。
クツワムシの基本情報

- クツワムシの基本情報
- 和名:クツワムシ(轡虫)
- 学名:Mecopoda nipponensis
- 分類:バッタ目・キリギリス亜目・キリギリス科・クツワムシ属
- 大きさ:約50~55mm
- 体色:緑色型と褐色型
- 活動時間:夜行性
- 食性:草食傾向の強い雑食性
クツワムシは、クズの葉などの植物を主な餌として利用します。植物性の餌を中心に食べますが、動物質のものを食べることもあるため、草食性に近い雑食性と考えられます。
クツワムシは、クズの葉などの植物をよく利用する大型のキリギリスの仲間です。
体長50~55mmほどになる大型の昆虫で、緑色型と褐色型がいます。


クツワムシの名前の由来
クツワムシという名前は、鳴き声が馬具の「轡(くつわ)」が触れ合う音に似ていることに由来するとされています。
「ガチャガチャガチャ……」という特徴的な鳴き声が、クツワムシという名前の由来にもなっています。
クツワムシの飼育方法

クツワムシを飼育する場合は、大きめの飼育ケースに床材を敷き、クズの葉などの餌と止まり木を用意するのが基本です。
クツワムシは体長50~55mmほどになる大型の昆虫なので、小さなケースではなく、できるだけ余裕のある飼育ケースを選びましょう。
また、クツワムシは夜行性で、夜になると大きな声で鳴きます。
飼育ケースは直射日光の当たらない、風通しのよい場所に置き、夏場はケース内が高温にならないよう注意してください。
クツワムシの飼育環境
クツワムシを飼育するために、まず以下のものを用意します。
- 大きめの昆虫用飼育ケース
- 床材
- クズの葉などの餌
- 餌入れ
- 止まり木や流木
- 必要に応じて水入れ
ケース内にはクツワムシがつかまれる場所を作ってあげることも大切です。
クツワムシは翅を使って移動するだけでなく、ケースの壁や植物などにつかまって過ごすため、止まり木や流木などを入れておくと飼育しやすくなります。
クツワムシは単独飼育がおすすめ

クツワムシは大型の昆虫で、複数飼育すると個体同士が接触しやすくなります。
飼育下では翅をかじるなどのトラブルが起こることもあるため、基本的には1匹ずつの単独飼育がおすすめです。
特に初めてクツワムシを飼育する場合は、1匹で飼育して様子を観察するほうが管理しやすいでしょう。
クツワムシの床材
ケースの底には床材を敷いておきます。
私はクツワムシの飼育では、鈴虫用マットを使用しています。
床材を敷くことでケース内の環境を整えやすくなり、排泄物や食べ残しなどの汚れも確認しやすくなります。
床材は完全に乾燥させるのではなく、状態を確認しながら適度な湿り気を保つように管理しましょう。
ただし、水分が多すぎるとカビや傷みの原因になるため、びしょ濡れにする必要はありません。
クツワムシの餌
クツワムシの餌には、クズの葉などの植物性の餌を基本に、補助的に動物性の餌を与えることができます。
クズの葉が手に入る環境であれば、まずクズの葉を与えてみるのがおすすめです。
クズの葉を毎日用意するのが難しい場合は、野菜などを利用すると飼育しやすくなります。
餌は食べ残したままにせず、傷んだものは取り除いて新しいものと交換しましょう。
クツワムシの餌については、この後の「クツワムシの餌は何を食べる?」で詳しく解説します。
クツワムシの水分管理
クツワムシは餌となる植物から水分を摂取できます。
クズの葉や野菜を与えている場合でも、飼育環境によっては水分管理に注意が必要です。
水入れを使用する場合は、クツワムシが中に入り込んで溺れないよう、浅い容器を使用してください。
また、クズの葉を水に挿して与える場合は、クツワムシが水に落ちないように工夫しましょう。
クツワムシの飼育ケースの置き場所
クツワムシの飼育ケースは、直射日光が当たらず、風通しのよい涼しい場所に置きましょう。
特に夏場は、直射日光が当たるとケース内の温度が急激に上昇することがあります。
窓際や車内、日中に高温になる場所などには置かないようにしてください。
また、クツワムシは夜になると大きな声で鳴くため、寝室などでは鳴き声が気になる可能性があります。
飼育する場合は、家族の生活に影響しない場所を選ぶことも大切です。
クツワムシの飼育で注意すること
クツワムシを飼育するときは、次の点に注意しましょう。
- 小さすぎる飼育ケースを使用しない
- 複数飼育ではなく単独飼育を基本にする
- 直射日光を避ける
- ケース内が高温にならないようにする
- 床材を水浸しにしない
- 餌が傷んだら交換する
- クツワムシがつかまれる足場を用意する
- 夜間の大きな鳴き声を考えて置き場所を決める
クツワムシは大型で特徴のある昆虫なので、少し余裕のある飼育ケースを使うだけでも観察しやすくなります。
「大きめのケース」「餌」「足場」の3つを意識して飼育環境を整えることがポイントです。
クツワムシの餌は何を食べる?

クツワムシは何を食べるのでしょうか?
自然界では、クズの葉などの植物を主な餌として食べています。
クツワムシは草食傾向の強い雑食性で、植物だけでなく動物性の餌を食べることもあります。
飼育する場合は、クズの葉を中心に、レタスなどの野菜を与えることができます。
また、クズの葉や野菜だけでは餌の準備が大変な場合は、鈴虫用の餌などの昆虫用フードを併用すると便利です。
クツワムシの主な餌
クツワムシの飼育では、次のような餌を利用できます。
- クズの葉
- レタスなどの野菜
- その他の植物
- 鈴虫用の餌などの昆虫用フード
特にクズの葉は、自然界でクツワムシが利用している植物なので、入手できるのであればおすすめです。
ただし、野外から採取した葉には農薬などが付着している可能性があります。
餌として使用する場合は、農薬が使用されていない場所から採取するなど、安全性に配慮してください。
クツワムシはクズの葉を食べる


クツワムシが生息している場所では、クズが生い茂っていることがあります。
クツワムシを見つけた場所にクズがたくさん生えていたら、葉を観察してみてください。
クツワムシの餌としてクズの葉を利用する場合は、できるだけ新鮮な葉を用意しましょう。
葉がしおれたり傷んだりした場合は、そのまま放置せず新しいものに交換してください。
クズの葉を毎日用意できる方であれば、クズの葉を中心に飼育する方法が手軽です。
クズの葉が用意できない場合は?
クツワムシを飼育したいけれど、「近くにクズがない」「毎日クズの葉を採取するのが大変」という方もいると思います。
その場合は、レタスなどの野菜を利用する方法があります。
ただし、野菜だけでは餌の準備や交換が必要になるため、毎日の管理をできるだけ簡単にしたい方には、昆虫用フードを併用する方法もおすすめです。
クツワムシに鈴虫用の餌を与えてみる
クツワムシの補助食として、私は鈴虫用の餌を使用しています。
鈴虫用の餌は小型の昆虫用フードとして販売されているため、クツワムシを飼育するときにも利用しやすい餌です。
クズの葉や野菜と併用すれば、餌を準備する選択肢を増やすことができます。
特に、
「クズの葉だけでは心配」
「植物性の餌に加えて別の餌も与えたい」
という方には、鈴虫用の餌を用意しておくと便利です。
クツワムシの餌はどのくらい与える?
クツワムシの餌は、食べ切れる量を確認しながら与えましょう。
葉や野菜を大量に入れてしまうと、食べ残しが傷んだり、ケース内が汚れたりする原因になります。
そのため、最初は少量を与え、食べる量を確認しながら調整するのがおすすめです。
食べ残した餌は傷む前に取り除き、新鮮な餌に交換してください。
クツワムシの餌を用意するなら「鈴虫用の餌」が便利
クツワムシを飼育するなら、クズの葉や野菜だけでなく、昆虫用フードを一つ用意しておくと餌の管理が楽になります。
特に、毎日クズの葉を採取するのが難しい方には便利です。
私が使用しているのは、マルカンの「スズムシのエサ」です。
餌皿が付いているため、そのままケース内に設置できます。
クツワムシの餌を準備しておきたい方はこちら☟
クツワムシの餌は「クズの葉+昆虫用フード」がおすすめ
クツワムシの餌に迷ったら、まずはクズの葉を基本にして、必要に応じて昆虫用フードを併用する方法がおすすめです。
クズの葉をいつでも用意できる方は、クズの葉を中心に飼育できます。
一方で、毎日の餌の準備を簡単にしたい方は、昆虫用フードを用意しておくと便利です。
私なら、
クズの葉+野菜+鈴虫用の餌
という形で、クツワムシの状態を見ながら餌を使い分けます。
クツワムシは個体によって食べる量や好みが異なる可能性があるため、最初から大量に餌を購入するのではなく、少量から試して食べ方を確認すると無駄がありません。
クツワムシの鳴き声はうるさい?
クツワムシの鳴き声といえば、「ガチャガチャガチャ……」という大きな音が特徴です。
夜になるとオスが連続して鳴くため、初めて聞いた方は「こんなに大きな声で鳴くの?」と驚くかもしれません。
クツワムシを飼育する場合は、餌や飼育ケースだけでなく、鳴き声の大きさも考えて飼育場所を決めることが大切です。
クツワムシはどんな鳴き声?
クツワムシの鳴き声は、
「ガチャガチャガチャガチャ……」
と連続して聞こえます。
名前の「クツワムシ」は、馬の口にはめる「轡(くつわ)」の音に由来するとされています。
夜の草むらで鳴いているクツワムシを見つけると、その独特な鳴き声から存在に気づくこともあります。
クツワムシはいつ鳴く?
クツワムシは夜行性なので、主に夜間に鳴きます。
昼間は草むらなどに隠れていることが多く、日が暮れて暗くなると活動が活発になります。
そのため、クツワムシを飼育すると、夜になってから鳴き声が聞こえてくることがあります。
クツワムシはオスだけが鳴く

クツワムシの大きな鳴き声を出すのはオスです。
オスは鳴くことでメスを呼び寄せます。
そのため、「クツワムシの鳴き声を聞いてみたい」という目的で飼育するのであれば、オスを選ぶとよいでしょう。
オスとメスは、お尻の部分を見ると見分けることができます。
メスには長い産卵管がありますが、オスにはありません。
オスとメスの詳しい見分け方については、後ほど紹介します。
クツワムシの鳴き声はうるさい?
クツワムシは、昆虫の中でもかなり大きな鳴き声を出す種類です。
特に静かな夜間は鳴き声が目立つため、飼育する場所によっては「うるさい」と感じることがあります。
私自身、クツワムシを飼育するなら、寝室などの静かな場所ではなく、生活に支障が出にくい場所に飼育ケースを置くことをおすすめします。
また、複数のオスを同じ場所で飼育すると、それぞれが鳴くことでさらに音が気になる可能性があります。
クツワムシを飼育する場合は、鳴き声まで含めて楽しめる環境を選びましょう。
クツワムシを飼育する前に鳴き声を確認しよう
クツワムシは、見た目の大きさや独特の鳴き声を楽しめる魅力的な昆虫です。
一方で、
- 夜に大きな声で鳴く
- 飼育ケースを置く場所によっては音が気になる
- 複数のオスを飼育すると鳴き声が重なる
といった特徴があります。
「クツワムシを飼ってみたい」と思ったら、餌や飼育ケースだけでなく、夜間の鳴き声も考えて飼育場所を決めることが大切です。
特に家族と暮らしている場合は、寝室から離れた場所に置くなど、家族の生活に影響しない場所を選ぶと安心です。


クツワムシの大きさ・寿命

クツワムシは、キリギリスの仲間の中でも大型の昆虫です。
成虫になると体長50~55mmほどになり、翅を含めるとさらに大きく見えます。
実際に見ると数字以上に大きく感じるため、クツワムシを飼育する場合は、小さな昆虫ケースではなく、できるだけ余裕のある飼育ケースを用意するのがおすすめです。
クツワムシの大きさ
クツワムシの成虫の大きさは、体長約50~55mmが目安です。
オスとメスでは体つきに違いがあり、メスは産卵管を含めるとオスより長く見えることがあります。
また、クツワムシには緑色型と褐色型があり、体色には個体差があります。
体長50mmを超える大型の昆虫なので、飼育ケースを選ぶときは「入るかどうか」だけではなく、クツワムシがケース内で十分に動ける大きさかどうかを考えることが大切です。
クツワムシの寿命
クツワムシは1年で世代を繰り返す「年1化」の昆虫です。
春から夏にかけて幼虫が成長し、成虫になってから繁殖します。
成虫が見られるのは主に夏から秋にかけてで、秋が深まるにつれて成虫の姿が少なくなっていきます。
そのため、クツワムシの成虫を捕まえて飼育する場合も、カブトムシやクワガタのように何年も成虫を飼育できる昆虫ではありません。
クツワムシを飼育できる期間は?
クツワムシを成虫から飼育する場合、野外で捕まえた時期によって飼育できる期間は変わります。
夏の早い時期に成虫を捕まえた場合と、秋になってから捕まえた場合では、残りの寿命が異なるためです。
また、飼育環境や個体の状態によっても寿命は変わります。
そのため、「成虫になってから必ず○日生きる」と決めつけることはできません。
できるだけ長く飼育するためには、適切な餌を与え、直射日光や高温を避け、清潔な飼育環境を維持することが大切です。
クツワムシは大きいので飼育ケース選びが重要
クツワムシは小型のキリギリス類と比べて体が大きいため、飼育ケースにもある程度の広さが必要です。
特にクツワムシは翅が大きく、ケース内で動き回るため、高さと幅に余裕のあるケースを選ぶと観察しやすくなります。
これからクツワムシを飼育する方は、成虫の大きさを考えて、最初から少し大きめのケースを用意しておくと安心です。
クツワムシのオスとメスの見分け方
クツワムシのオスとメスは、お尻の部分を見ると簡単に見分けることができます。
最も分かりやすい特徴は、メスにある長い産卵管です。
オスには産卵管がないため、クツワムシを捕まえたときは、お尻の部分を確認すると雌雄を判別できます。
クツワムシのオスの特徴
クツワムシのオスには、メスのような長い産卵管がありません。
また、オスは成虫になると鳴くことが大きな特徴です。
夜になると「ガチャガチャガチャ……」と大きな声で鳴き、メスを呼び寄せます。
そのため、クツワムシの鳴き声を楽しみたい方はオスを選ぶとよいでしょう。
クツワムシのメスの特徴
メスには、お尻の部分に刀のように見える長い産卵管があります。
この産卵管を使って、植物などに卵を産み付けます。
オスと比べると、お尻の部分に明らかな違いがあるため、慣れていなくても比較的見分けやすいでしょう。
クツワムシのオスとメスの違い
| オス | メス | |
|---|---|---|
| 産卵管 | なし | あり |
| 産卵管の長さ | ― | 長い |
| 鳴き声 | 鳴く | 鳴かない |
| 見分けるポイント | お尻に長い産卵管がない | お尻に長い産卵管がある |
※クツワムシの雌雄を見分けるときは、腹部を強く触ったり無理に持ち上げたりせず、できるだけ個体に負担をかけないよう観察してください。


クツワムシを飼育するならオスとメスどっち?
「クツワムシを飼育してみたいけれど、オスとメスのどちらを選べばいいの?」と思う方もいるでしょう。
鳴き声を楽しみながら飼育したいのであれば、オスがおすすめです。
オスは夜になると特徴的な「ガチャガチャガチャ……」という鳴き声を聞かせてくれます。
一方、鳴き声を楽しむことよりも、クツワムシの姿や行動を観察したいのであれば、メスを選ぶ方法もあります。
ただし、メスは産卵する可能性があるため、繁殖させる予定がない場合は、その点も考えて飼育しましょう。
また、野外で採集した個体を飼育する場合は、地域によって生息状況が異なるため、必要以上に採集しないことも大切です。
クツワムシとキリギリスの違い
クツワムシとキリギリスはどちらもバッタ目・キリギリス亜目の昆虫ですが、見た目・鳴き声・食性などに違いがあります。
特に分かりやすいのが、体の大きさ、翅(はね)の形、顔つき、鳴き声です。
クツワムシとキリギリスの違いを比較


クツワムシとキリギリスの違い。体の大きさや翅の形を比較すると見分けやすくなります。
| クツワムシ | キリギリス | |
|---|---|---|
| 大きさ | 約50~55mm | 種類によって異なる |
| 体つき | 大型で幅がある | クツワムシより細身 |
| 翅 | 大きく幅広い | クツワムシより細長い |
| 顔 | 体に対して小さく見える | クツワムシより大きく見える |
| 鳴き声 | 「ガチャガチャガチャ……」 | 「ギーッチョン」など |
| 活動時間 | 夜行性 | 種類によって異なる |
| 食性 | 植物を中心とした雑食性 | 植物や小動物などを食べる種類がいる |
※「キリギリス」には複数の種類がいるため、大きさや食性、鳴き声には種類による違いがあります。
見た目の違い
クツワムシは、キリギリスと比べると体が大きく、翅が幅広いのが特徴です。
また、全体的にずんぐりとした印象があります。
一方、キリギリスはクツワムシよりも細身に見える種類が多く、体つきや翅の形にも違いがあります。
実際に野外で見つけた場合は、体の大きさだけで判断せず、翅の形や体つき、顔の大きさなどを合わせて確認すると見分けやすくなります。
鳴き声の違い
クツワムシの鳴き声は、
「ガチャガチャガチャ……」
と連続して聞こえるのが特徴です。
一方、キリギリスは種類によって異なりますが、クツワムシとは違った鳴き方をします。
夜に草むらから大きな「ガチャガチャ」という音が聞こえてきた場合は、クツワムシの可能性があります。
食べ物の違い
クツワムシは、植物を主な餌として利用し、特にクズの葉を好んで食べます。
一方、キリギリス類には植物だけでなく、小さな昆虫などを食べる種類もいます。
そのため、飼育する場合も、クツワムシとキリギリスでは餌の与え方に違いが出ることがあります。
クツワムシの具体的な餌については、先ほど紹介した「クツワムシの餌は何を食べる?」で詳しく解説しています。
クツワムシとキリギリスを簡単に見分けるには?
野外で見つけた昆虫がクツワムシなのかキリギリスなのか分からない場合は、まず次のポイントを確認してみましょう。
①体が大きく幅広いか
クツワムシは大型で、全体的にがっしりした体つきをしています。
②翅が幅広いか
クツワムシは大きな翅を持っているため、横から見ると翅の面積が広く見えます。
③「ガチャガチャ」と鳴いているか
夜に「ガチャガチャガチャ……」という特徴的な鳴き声が聞こえれば、クツワムシの可能性があります。
このように、大きさ・体つき・翅・鳴き声を合わせて確認すると、クツワムシとキリギリスを見分けやすくなります。
クツワムシの飼育に必要な物
クツワムシを飼育するために、最初からたくさんの用品を揃える必要はありません。
基本的には、飼育ケース・床材・餌・水分を用意するための容器・クツワムシがつかまれる足場があれば飼育を始められます。
特にクツワムシは体長50~55mmほどになる大型の昆虫なので、飼育ケースはできるだけ余裕のあるサイズを選ぶことをおすすめします。
ここからは、私がクツワムシを飼育するなら用意したい用品を、必要度と合わせて紹介します。
| 飼育用品 | 必要度 | 用途 |
|---|---|---|
| 飼育ケース | ★★★★★ | クツワムシを安全に飼育するため |
| 床材 | ★★★★☆ | 足場・保湿・飼育環境を整えるため |
| 餌 | ★★★★★ | クツワムシの栄養補給 |
| 水入れ | ★★★★☆ | クズの葉を長持ちさせるため |
| 流木・枝など | ★★★★☆ | 足場や隠れ場所として使用 |
クツワムシの飼育ケース

クツワムシは体が大きく、翅も広いため、できるだけ大きめの飼育ケースがおすすめです。
小さすぎるケースではクツワムシが動きにくくなるため、横幅だけでなく高さにも余裕があるものを選びましょう。
また、クツワムシは脱走することがあるため、蓋がしっかり閉まるケースを選ぶことも大切です。
私がクツワムシを飼育するなら、観察しやすく、ある程度高さのあるケースを選びます。
クツワムシは大型なので、できるだけ大きめのケースを選びましょう☟
クツワムシの床材
クツワムシの飼育では、飼育ケースの底に床材を敷いておくと、ケース内の環境を整えやすくなります。
床材には、昆虫用のマットや鈴虫用マットなどが利用できます。
私なら、クツワムシの飼育には鈴虫用マットを選びます。
鈴虫用マットは扱いやすく、クツワムシの飼育ケースの床材として使いやすいのがメリットです。
ただし、床材を必要以上に湿らせると、カビやダニなどが発生する原因になることがあります。
床材は軽く湿り気がある程度を目安にし、ケース内が蒸れないよう注意しましょう。
クツワムシの床材はどのくらい敷けばいい?
クツワムシの成虫を飼育する場合、床材を深く敷き詰める必要はありません。
ケースの底が隠れる程度に敷いておけば十分です。
床材を厚くしすぎると、掃除や交換が大変になるため、成虫飼育ではメンテナンスしやすい厚さにしておくと管理しやすくなります。
クツワムシの床材を交換するタイミング
床材が糞や餌の食べ残しなどで汚れてきたら交換しましょう。
また、カビが発生した場合や、嫌な臭いがする場合も交換の目安です。
飼育環境や汚れ具合によって交換時期は変わるため、「何日ごと」と決めるより、床材の状態を確認して交換するほうが適切です。
クツワムシの飼育に使いやすい鈴虫用マットを見てみる☟
クツワムシの餌
クツワムシの餌には、クズの葉などの植物性の餌を基本に、補助的に動物性の餌を与えることができます。
クツワムシはクズの葉をよく利用するため、採集した場所でクズが確認できる場合は、まずクズの葉を餌として与えてみるとよいでしょう。
ただし、毎日新鮮なクズの葉を用意するのが難しい場合もあります。
そのような場合は、野菜などを利用しながら、補助的にスズムシ用の餌を与える方法もあります。
クツワムシに与えられる餌
- クズの葉
- 野菜類
- スズムシ用の餌などの昆虫用飼料
餌は一度に大量に入れるのではなく、食べる量を確認しながら与えましょう。
クズの葉や野菜は傷みやすいため、しおれたり腐敗したりしたものは早めに取り除いてください。
クツワムシの餌にスズムシ用の餌がおすすめ
クツワムシを飼育するために、毎回生の餌だけを用意するのが難しい方には、スズムシ用の餌を常備しておくと便利です。
特にクズの葉を一年中用意するのが難しい場合は、補助食として利用できます。
私が使用するなら、エサ皿が付属したタイプを選びます。餌をケース内に直接置くよりも、管理や掃除がしやすいためです。
クツワムシの補助食として使いやすいスズムシ用の餌を見てみる。☟
クツワムシの水入れ

クツワムシを飼育するときは、クズの葉などを水差しするための容器があると便利です。
クズの葉を水に挿しておくことで、葉がしおれにくくなり、餌を交換する回数を減らしやすくなります。
ただし、クツワムシが水の中に落ちてしまうと溺れる可能性があるため、水を入れた容器はそのままケース内に置かないよう注意してください。
クツワムシの水入れはどんなものがいい?
クツワムシの飼育では、専用の水入れでなくても、クズの茎を差しておける小さな容器などで代用できます。
ただし、クツワムシが容器の中に入り込まないよう、水面が露出しないようにすることが大切です。
例えば、クズの茎を水に挿した状態で、容器の口を脱脂綿などで塞いでおけば、水への落下を防ぎやすくなります。
また、水が汚れたり濁ったりした場合は交換してください。
クズの葉を使わない場合は?
クズの葉を使用せず、野菜や昆虫用の餌を中心に与える場合でも、飼育ケース内が乾燥しすぎないよう注意しましょう。
ただし、ケース内を過度に湿らせる必要はありません。床材の状態を確認しながら、乾燥しすぎない程度に管理してください。
水入れを用意する場合は、クツワムシが溺れない構造のものを選びましょう。
クツワムシの足場・流木
クツワムシの飼育ケースには、流木や木の枝など、クツワムシがつかまれる足場を入れておくとよいでしょう。
クツワムシは地面だけで生活する昆虫ではなく、植物の上などを移動します。そのため、ケース内にも立体的に活動できる場所を作ってあげると、自然に近い環境を作りやすくなります。
また、流木や枝はクツワムシが身を隠したり、休んだりする場所としても利用できます。
クツワムシの足場はどんなものがいい?
足場には、昆虫飼育用の樹皮や流木、十分に乾燥させた木の枝などを利用できます。
選ぶときは、クツワムシがしっかりつかまれる大きさで、ケースの中に無理なく入るものを選びましょう。
また、尖った部分や鋭い部分があるものは、生体を傷つける可能性があるため避けてください。
流木を入れると観察もしやすい
流木をケース内に配置すると、クツワムシが止まる場所ができるため、観察しやすくなることがあります。
特に透明な飼育ケースと組み合わせると、クツワムシが流木につかまっている姿を横から観察できます。
飼育環境を整えながら見た目も楽しみたい方には、流木を使ったレイアウトがおすすめです。
クツワムシの足場やレイアウトに使える流木を見てみる☟
クツワムシの飼育でよくある質問
クツワムシは一匹で飼育できますか?
はい。クツワムシは一匹でも飼育できます。
むしろ、複数のクツワムシを同じケースで飼育すると、ケース内が狭くなったり、餌をめぐって争ったりする可能性があります。
そのため、初めてクツワムシを飼育する場合は、1匹ずつの単独飼育がおすすめです。
クツワムシは夜うるさいですか?
クツワムシのオスは、夜になると「ガチャガチャガチャ……」という大きな声で鳴きます。
鳴き声はかなり大きく感じることがあるため、寝室や寝室に近い場所で飼育すると、睡眠の妨げになる可能性があります。
クツワムシを飼育する場合は、夜間の鳴き声を考えて置き場所を決めましょう。
クツワムシの鳴き声については、こちらの記事前半の「クツワムシの鳴き声はうるさい?」でも詳しく紹介しています。
クツワムシは水を飲みますか?
クツワムシの飼育では、水を直接飲ませるために深い水入れを設置する必要はありません。
クズの葉などを与える場合は、葉を水差ししておくことで、餌から水分を摂取できます。
ただし、水を入れた容器を使用する場合は、クツワムシが中に落ちて溺れないよう注意してください。
クツワムシは何を食べますか?
クツワムシは植物を主に利用し、特にクズの葉を餌として利用できます。
そのほか、野菜や昆虫用の餌などを与えることもできます。
飼育下では、クズの葉を基本にしながら、入手できない場合は野菜やスズムシ用の餌などを補助的に利用すると管理しやすくなります。
詳しい餌の種類や与え方については、「クツワムシの餌は何を食べる?」をご覧ください。
クツワムシは噛みますか?
クツワムシは基本的に人を積極的に攻撃する昆虫ではありません。
ただし、驚いたときや無理につかもうとしたときなどに、口器で噛む可能性はあります。
観察するときは、クツワムシを強くつかんだり追い回したりせず、できるだけ刺激しないようにしましょう。
クツワムシは逃げますか?
はい。クツワムシは活発に動くため、飼育ケースの蓋が開いていると逃げてしまう可能性があります。
特に餌の交換や掃除をするときは、ケースの蓋を開けたまま目を離さないようにしてください。
蓋がしっかり閉まる飼育ケースを使用することも、脱走防止の重要なポイントです。
クツワムシは冬も飼育できますか?
クツワムシは一年を通して活動する昆虫ではなく、成虫は秋に見られることが多い昆虫です。
そのため、成虫を捕まえて飼育する場合は、長期間の越冬飼育を目的とするというより、成虫が活動している時期の飼育を楽しむ昆虫と考えたほうがよいでしょう。
飼育する個体の状態や採集時期によって寿命には差があるため、できるだけ自然に近い環境を整え、無理のない範囲で飼育してください。
クツワムシのオスとメスはどうやって見分けますか?
クツワムシのオスとメスは、お尻の部分を見ると見分けやすくなります。
メスには、産卵のための細長い産卵管があります。一方、オスにはこのような長い産卵管はありません。
また、鳴くのは基本的にオスです。
詳しい見分け方は、記事内の「クツワムシのオスとメスの見分け方」で写真と一緒に紹介しています。
クツワムシの飼育ケースはどのくらいの大きさが必要ですか?
クツワムシは体長50~55mmほどになる大型の昆虫なので、小さすぎるケースは避け、できるだけゆとりのある飼育ケースを選びましょう。
特にクツワムシは翅が大きく、ケース内を移動するため、横幅だけでなく高さにも余裕があるケースがおすすめです。
私が使用している飼育ケースについては、上の「クツワムシの飼育に必要な物」で紹介しています。
クツワムシの飼育方法。餌・鳴き声・大きさ・キリギリスとの違いまとめ

クツワムシは、秋の草むらなどで「ガチャガチャガチャ……」という大きな鳴き声を聞かせてくれる、身近な大型のキリギリスの仲間です。
体長は約50~55mmほどあり、緑色型と褐色型がいます。夜行性なので、昼間は葉の陰などに隠れていることもあります。
飼育する場合は、できるだけゆとりのある飼育ケースを用意し、床材や流木などの足場を入れて、クツワムシが落ち着いて過ごせる環境を作りましょう。
餌にはクズの葉を中心に、野菜や昆虫用の餌などを利用できます。クズの葉を水差ししておく場合は、クツワムシが水に落ちて溺れないよう注意してください。
また、オスは夜になると大きな声で鳴くため、飼育ケースを置く場所には注意が必要です。
クツワムシとキリギリスは姿が似ていますが、クツワムシは翅が大きく、体に対して顔が小さいことなどから見分けることができます。
クツワムシの飼育で重要なポイント
- 飼育ケースはできるだけ大きめを選ぶ
- 床材は乾燥しすぎないよう管理する
- クズの葉などを餌として与える
- 傷んだ餌は早めに交換する
- 流木や枝などの足場を用意する
- 水入れで溺れないように注意する
- 高温になる場所を避ける
- 基本的には単独飼育がおすすめ
- オスの大きな鳴き声を考えて置き場所を選ぶ
クツワムシは、必要な飼育用品を揃えて環境を整えれば、家庭でも飼育を楽しむことができます。
これからクツワムシを捕まえて飼育してみたい方は、まず大きめの飼育ケース・床材・餌・足場を準備しておきましょう。
この記事が、クツワムシの飼育を始める方の参考になれば幸いです。
▼クツワムシの飼育に必要な用品をもう一度確認する




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